現代社会と私たち

現代社会

少子高齢社会・・・合計特殊出生率の低下による少子化と平均寿命の延びによる高齢化が進み、現在の日本は少子高齢社会となっている。生産年齢人口が減少することで、労働力不足や社会保障制度の見直しなどの対策が求められている。

農村部の過疎化・・・仕事を求め、農村部から都市部に移り住む人が増加することで、都市部での過密化と農村部での過疎化が進んでいる。

情報社会・・・テレビ・ラジオなどのマスメディア中心だったものが、インターネットが普及したことで双方向の情報伝達が可能になり、大量の情報が生産・利用される社会となった。一方、個人情報やフェイクニュースなどの問題点もあり、情報リテラシー(メディアリテラシー)が必要とされる。

グローバル社会・・・国境をこえて、ヒト・モノ・情報などが移動しやすくなり、世界の一体化(グローバル化)が進む社会。インターネットの普及による影響が大きい。

多文化共生・・・互いの文化の違いを認め、対等な関係を築いてともに生きること。

文化

科学・芸術・宗教などの文化は生活と心を豊かにする。文化財保護法などによって、重要な建造物・街並み・祭りなどを保護している。

日本の伝統文化・・・能・歌舞伎・落語など

年中行事・・・節分(2月)、ひな祭り(3月)、端午の節句(5月)、七夕(7月)、お盆(8月)、11月(七五三)

家族のかたち

人間、家族(家庭)に所属した状態で生まれ、その後も地域や学校などの地域社会、成人してからも会社など、様々な社会集団の中で生活する社会的存在である。

集団で生活するためには、様々な決まりが必要である。決まりには、個人や会社間で結ばれる契約、国の憲法や法律、スポーツのルールなどがある。

核家族化・・・夫婦と未婚の子などからなる。(祖父母と世帯を別々に住んでいる家庭)

人権と日本国憲法

人権思想

人権思想家

ロック・・・「市民政府二論(統治二論)」で基本的人権・民主政治・抵抗権を主張

モンテスキュー・・・「法の精神」で三権分立を主張

ルソー・・・「社会契約論」で社会契約説を唱え、人民主権を主張

世界の人権思想の確立
  • マグナ・カルタ(イギリス)・・・国王の権力を制限
  • 権利の章典(イギリス)・・・議会の権利を認める
  • アメリカ独立宣言(アメリカ)・・・生命・自由・降伏の追求を宣言
  • フランス人権宣言(フランス)・・・生まれながらに自由で平等であることを宣言
  • ワイマール憲法(ドイツ)・・・生存権を含めた社会権を世界で初めて規定
  • 世界人権宣言(国際連合)・・・世界に対して基本的人権と自由の保障を示した宣言
  • 国際人権規約(国際連合)・・・世界人権宣言の内容を条約化し、法的拘束力をもたせた

日本における人権

大日本帝国憲法・・・1889年発布、1890年施行。主権は天皇にあり、国民は「臣民」とされ、法律の範囲内でのみ人権が認められる

日本国憲法・・・1946年発布、1947年施行。主権は国民にあり、天皇は日本国と日本国民統合の象徴となる。天皇は内閣による助言と承認により国事行為のみを行う。

日本国憲法

日本国憲法とはどのような憲法か?

日本国憲法 その2

日本国憲法の三つの基本原理

  • 国民主権
  • 平和主義
  • 基本的人権の尊重
    • 侵すことのできない永久の権利

基本的人権と個人の尊重

自由権・・・国家権力によって不当な干渉・弾圧を受けない権利(身体の自由、精神の自由(思想・信教・学問・表現)、経済活動の自由(居住・移転・職業選択・財産権の不可侵))

社会権・・・人間らしい生活を営む権利、生存権・教育を受ける権利・勤労の権利、労働基本権(労働三権・・・団結権、団体交渉権、団体行動権)を守るために労働三法(労働基準法、労働組合法、労働関係調整法)を制定

平等権・・・国民が法の下で平等である権利、両性の本質的平等(男女雇用機会均等法、男女共同参画社会基本法)

基本的人権を守るための権利・・・参政権(政治に参加する権利)、選挙権、被選挙権、請求権(国に対して一定の行いを要求する権利)

新しい権利・・・環境権、知る権利、プライバシーの権利、自己決定権

国民の三大義務

  • 子どもに普通教育を受けさせる義務
  • 勤労の義務
  • 納税の義務

日本国憲法の改正

憲法は国の最高法規であるため、法律などの改正とは異なる手続きが定められている。

憲法改正の国民投票は、満18歳以上の男女で行う。

  1. 憲法審査会または衆議院議員100人以上の賛成(参議院議員50人以上の賛成)による改正原案
  2. 衆(参)議院の総議員の3分の2以上の賛成
  3. 参(衆)議院の総議員の3分の2以上の賛成 → 憲法改正の発議
  4. 国民投票(有効投票の過半数の賛成) → 国民の承認
  5. 天皇が国民の名において公布

民主政治と社会

民主主義と政治・政党

民主主義・・・みんなで話し合い、決定する考え方

民主政治・・・民主主義に基づく政治 ①直接民主制 ②間接民主制(代議制)

採決・・・一般的に多数決で採決を行うが、少数意見を尊重する必要がある。

選挙

  • 普通選挙・・・財産や地位・性別などによって選挙権が制限されない
  • 直接選挙・・・有権者が候補者を直接選ぶ
  • 秘密選挙・・・どの候補者に投票したかを秘密にする
  • 平等選挙・・・有権者一人が一票の投票権をもつ(一票の価値は同じ)
選挙制度
  • 大選挙区制・・・一つの選挙区から2名以上を選出
    • メリット:候補者の選択の幅が広い、死票が少ない
    • デメリット:小党分立になりやすい、政局が不安定になりやすい
  • 小選挙区制・・・一つの選挙区から1名を選出
    • メリット:候補者についてよく知ることができる
    • デメリット:死票が多い、二大政党になりやすい
  • 比例代表制・・・各政党の得票数に応じて議席を配分
    • メリット:少数意見を反映、死票が少ない
    • デメリット:政党しか選べない、政権が不安定になりやすい

一票の格差・・・小選挙区の議員一人当たりの有権者数の差があること。最高裁判所は日本国憲法の法の下の平等に反する状態(違憲状態)にあると判決しており、速やかな対策が必要であるとしている。

政党と与党

政党・・・政治に対して、同じ考えをもつ人々の団体。公約やマニフェスト(政権公約)をかかげ、議席獲得をめざす

与党・・・政権を担当している政党

野党・・・政府・与党を抑制・批判する政党

二党制(二大政党制)・・・議席の大部分を二大政党が占める

多党制・・・3つ以上の政党が占める

世論・・・多くの人々に共有されている意見、マスメディアの影響が大きかったが、近年ではSNSの影響が大きい。正しい情報を正しく理解できるような情報リテラシー(メディアリテラシー)が求められる。

国会・内閣・裁判所

国会

国会・・・国権の最高機関で唯一の立法機関。衆議院と参議院からなる(二院制(両院政))

会議の種類
  • 常会(通常国会)・・・毎年一回、1月中に召集。次年度の予算を審議して議決する。会期は150日間。
  • 特別会(特別国会)・・・衆議院の解散・総選挙後30日以内に召集。内閣総理大臣の指名の議決を行う。
  • 臨時会(臨時国会)・・・内閣が必要と認めた場合、またはいずれかの議員の総議員の4分の1以上の要求があった場合などに召集される。
  • 緊急集会・・・衆議院の解散中に国会の議決を必要とする緊急事態が生じた場合、参議院で開かれる
会議のしくみ

議案の審議・・・委員会→公聴会→本会議の順で審議され、本会議での議決の場合、総議員の3分の1以上の出席があり、出席議員の過半数の賛成で議案が成立する。(特別評決は除く)会議は原則として公開される。

衆議院と参議院

衆議院

  • 議員数:480名
  • 任期:4年(解散あり)
  • 被選挙権:満25歳以上
  • 選挙区:小選挙区300人、比例代表180人

参議院

  • 議員数:242名
  • 任期:6年(解散なし)
  • 被選挙権:満30歳以上
  • 選挙区:小選挙区146人、比例代表96人

衆議院の優越

法律案の議決・・・法律案を議決する場合、衆議院に対して参議院が異なる議決をした場合、衆議院で3分の2以上の賛成で再び可決すれば成立させることができる。

予算の議決・条約の承認・内閣総理大臣の指名・・・衆議院に対して参議院が異なる議決をした場合、両院協議会を開き、それでも意見が一致しないときは、衆議院の議決が国会の議決となる。

衆議院のみに認められている権限・・・予算の先議権、内閣信任・不信任の決議顕

衆議院の解散・・・解散後、40日以内に衆議院議員総選挙が行われ、30日以内に特別会が召集される

内閣

内閣・・・日本の行政府。内閣総理大臣(首相)とその他の国務大臣で組織される合議制の機関。

内閣の役割・・・法律の執行、予算の作成・提出、条約の締結、外交関係の処理、国会の召集や衆議院の解散の決定、最高裁判所長官の指名とその他の裁判官の任命、天皇の国事行為に対し、助言と承認を与える。

閣議を開き、法律案や予算を国会に提出する。

日本の議院内閣制

内閣総理大臣・・・国会議員の中から国会が指名し、天皇が任命

国務大臣・・・過半数は国会議員の中から選ばれる。内閣総理大臣が任命

行政権の行使・・・内閣は国会に対して連帯責任を負う

衆議院の解散と総辞職・・・衆議院で内閣不信任案が可決された場合、内閣が10日以内に行う

行政改革

効率的な行政を目指すために、公務員の人数削減や自由な経済活動を促す規制緩和、独立行政法人の設立などが行われる。

地方分権の推進・・・国と地方公共団体を均等な関係に置き、地方公共団体の権限を強める

公務員・・・国や地方公共団体の校務を担当する人。国家公務員と地方公務員に分けられる。日本国憲法によって「すべての公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と定められている

裁判所

裁判所・・・司法権をもつ。

裁判所の種類
  • 最高裁判所・・・司法権の最高機関で唯一の終審裁判所
  • 下級裁判所・・・高等裁判所・地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所

  • 特別裁判所・・・設置できない(特定の地域や身分にある人もしくは、特別の事件について通常裁判所とは別に設置される裁判所)
裁判の種類
  • 民事裁判・・・個人間や企業間の対立などを裁く裁判。裁判所に訴えた人が原告、裁判所に訴えられた人が被告
  • 刑事裁判・・・犯罪行為に対して、有罪無罪を決定する裁判。検察官がが被疑者を裁判所へ訴える(起訴)することで裁判が開始される。被疑者は被告人と呼ばれる。
  • 行政裁判・・・国や地方公共団体を相手に争う裁判。民事裁判と同じ手続きで行われる。
裁判のしくみ
  • 三審制・・・同一の事件に対して、3回まで裁判を受けることができる。裁判を慎重に行い、人権を守るためのしくみ。
  • 裁判員制度・・・第一審が地方裁判所で行われる刑事裁判が対象。6名の裁判員(20歳以上)が3名の裁判官とともに審理を行い判決を下す。
  • 検察審査会・・・検察官が起訴しなかった事件を11人の検察審査員(20歳以上)が審議する。
裁判所と裁判官の地位

司法権の独立・・・裁判所や裁判官は他の権力から圧力や干渉を受けない。

裁判官の独立・・・裁判官は、事故の良心に従って独立して裁判を行い、憲法と法律にのみ拘束される

裁判官の任命・・・最高裁判所長官は内閣が指名し天皇が任命、その他の裁判官は内閣が任命

三権分立

三権分立・・・国の権力である立法権・行政権・司法権が1つの機関に集中し、国民の人権が侵害されることを防ぐしくみ

三権分立の内容

立法権を国会、行政権を内閣、裁判所を司法権と、権利をもつ機関を三つに分けて、相互に監視・抑制することで均衡を測る。

国民審査・・・最高裁判所の裁判官を国民が投票によって審査する。任命後の初めての衆議院議員総選挙の時と、その後10年を経過した後に初めて行われる衆議院総選挙の時に実施される。

違憲(立法)審査・・・具体的な訴訟に基づいて各裁判所が行う。その裁判についてのみ、意見かどうかが判断される。最終決定は最高裁判所が下すため、最高裁判所は憲法の番人と言われる

地方自治

地方自治・・・各地方で独自の法となる条例を制定。民主主義の学校と呼ばれる

財政・・・国からの給付金が中心。地方税が少なく地方債(借金)が多い地方もある。

地方交付税交付金・・・財政格差を補うために国から給付される。使い道は自由

国庫支出金・・・特定事業のために支出の一部を国が負担する。

地方知事と住民参加

直接請求権・・・首長や選挙管理委員会などに対する請求

リコール(解職請求)・・・地方議会議員・首長などの職を解くことを請求すること。有権者の3分の1以上の署名を選挙管理委員会に提出して請求する。

解散請求・・・地方議会の解散を請求すること。有権者の3分の1以上の署名を選挙管理委員会に提出して請求する。

条例の制定・改廃・・・有権者の50分の1以上の署名を首長に提出して請求。

特別法の住民投票(レファレンダム)・・・一つの地方公共団体にのみ適用される法律の制定には、住民の投票で過半数の賛成が必要とされる。

オンブズマン制度(オンブズパーソン制度)・・・地方公共団体から独立しているNPO(非営利組織)などが住民の声を聴いて調査を行う制度

暮らしと経済

経済(価格・企業・金融)

経済の三主体

  • 家計・・・消費を行う、労働力を提供
    • 収入の種類・・・勤労所得(労働による収入)、事業所得(事業による収入)、財産所得(家賃収入など)
    • 支出の種類・・・消費支出(食費・家賃など)、義務的な支出(税金、社会保険料の支払いなど)、貯蓄(銀行預金など)
  • 企業・・・生産を行う、財やサービスを提供
  • 政府・・・財政を通じて経済活動を行う
消費者の権利と保護

消費者の権利・・・アメリカ合衆国のケネディ大統領が「消費者の四つの権利」を主張

  • 安全を求める権利
  • 知らされる権利
  • 選ぶ権利
  • 意見を反映させる権利

消費者の保護

  • 消費者基本法(消費者の権利)
  • クーリング・オフ・・・商品の購入後、8日以内なら原則契約を無条件で解約可能
  • 製造物責任法(PL法)・・・製品の欠陥によって消費者が被害を受けた場合、企業の被害者救済を義務化
  • 消費者契約法・・・不当な契約から消費者を保護
  • 消費者庁・・・消費者を守る

価格のはたらき

市場価格・・・需要量(必要とされる量)と供給量(供給される量)の関係で決定する

均衡価格・・・需要量と供給量が一致する価格

独占価格・・・少数の企業が一方的に決める価格。消費者に不利にならないように公正取引委員会が独占禁止法を運用する

公共料金・・・電気・ガス・水道料金、郵便料金など国民生活に欠かせない料金は国や地方公共団体が決定・認可する

物価・景気とインフレ・デフレ

物価・・・商品の価格やサービスの料金を総合して平均化したもの。物価指数で表される。

景気

景気・・・国内総生産(GDP)や経済成長率を目安とする

景気の変動・・・好景気と不景気が交互に繰り返される。好景気の時は物価の上昇(インフレーション)、不景気の時は物価の下落(デフレーション)がおこる

インフレーション(インフレ)・・・物価が継続的に上昇して貨幣の価値が下がること。実質賃金が低下して生活が苦しくなる

デフレーション(デフレ)・・・物価が継続的に下落して貨幣の価値が上がること。デフレ状態が繰り返され、経済が悪循環に陥ることをデフレスパイラルという。企業の利益が減少するため、企業の倒産が増えたり、失業者が増加したりする。

企業

企業の種類・・・公企業(国や地方公共団体などが経営する利潤を目的としない企業)と私企業(民間が経営する利潤を目的とする企業)に分けられる。

  • 株式会社・・・必要な資金を株式を発行することで集めて、活動する企業(私企業)
  • 株主・・・株式を購入した者。株主総会で株式数に応じた議決権をもつ。株式数に応じた配当(利潤の分配)を受け取ることができる。出資額の範囲内で損失を負担する有限責任を負う。

  • ベンチャー企業・・・新しい技術や独自の経営手段を元に新たに起業し、革新的な事業を展開する企業
  • 多国籍企業・・・世界の国や地域に支社や子会社、工場をもち、国境を超えて活動している企業
企業の集中

企業による独占や寡占は消費者にとって不利益になるため、独占禁止法が制定され、公正取引委員会が監視している。

  • カルテル(企業連合)・・・同じ産業の複数の企業が価格や生産量などについて協定を結ぶこと
  • トラスト(企業合同)・・・同じ産業・業種の企業が合併すること
  • コンツェルン(企業連携)・・・親会社が各分野の企業を子会社や孫会社にすること

金融

金融・・・銀行などによるお金の融通。直接金融と間接金融がある。

日本銀行

日本の金融制度の中心となる中央銀行。政府や銀行とだけ取引を行う。

  • 発券銀行・・・紙幣(日本銀行券)を管理通貨制度のもとで発行。

  • 政府の銀行・・・国の資金の出し入れを管理。
  • 銀行の銀行・・・金融機関にお金を貸したり、預かったりする。
  • 金融政策・・・公開市場操作(国債などを売買し、通貨量を調整)を行う
    • 不景気→銀行から国債などを買う→銀行の資金量が増加し、お金が借りやすくなる→通貨量が増加して景気が良くなる
    • 好景気→銀行に国債などを売る→銀行の資金量が減少し、お金が借りにくくなる→通貨量が減少して景気が落ち着く

為替相場と円高・円安

為替相場・・・ある国と他の国の通貨の交換比率

  • 円高・・・外国通貨に対して円の価値が上がること。輸入は有利、輸出は不利
    • 1ドル100円が1ドル 80円になる → 100円が1.25ドルの価値がある → 1ドルのお菓子を買ってもお釣りがもらえる

  • 円安・・・外国通貨に対して円の価値が下がること。輸入は不利、輸出は有利
    • 1ドル100円が1ドル120円になる → 100円は0.83ドルの価値しかない → 1ドルのお菓子が買えない

財政と景気変動

  • 財政のしくみ・・・国家財政と地方財政からなり、歳入(収入)と歳出(支出)からなる。予算に従って運営される。
  • 財政の役割・・・公共財(社会資本)・公共サービスの提供、所得の再分配、景気の調整

歳入

  • 租税(税金)

直接税
間接税
国税 所得税・法人税・相続税など 消費税・関税・揮発油税・酒税・たばこ税など
地方税 都道府県民税・市区町村税・固定資産税など 地方消費税・入湯税など

税金

累進課税・・・所得税や相続税など、課税対象額が多いほど税率を高くする方法

  • 公債金(借金)(約4割を占める)

歳出

国債費・・・国債の元金・利子を支払うための費用

社会保障関係・・・社会保険費・社会福祉費・生活保護費などの費用

地方交付税交付金・・・地方公共団体に公布する費用

財政政策・・・国(政府)は財政支出や財政投融資などによって景気を調整する

社会保障制度

国が国民の生活を保障する仕組み。生存権に基づいた制度

社会保険

高齢・傷病・失業などの際に保険金を給付を受けることができる。医療保険(健康保険)・年金保険・雇用保険(失業保険)・介護保険などがある

公的扶助(生活保護)・・・生活の苦しい人々に必要な援助を行う

社会福祉・・・働くことが困難な人を保護・援助すること

公衆衛生・・・感染症予防、公害対策など

環境保全

公害・・・人間の経済活動などによって環境が破壊され、人々の生活に悪影響を及ぼしたもの。大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音・振動問題などがある。

四大公害病・・・水俣病(水銀)、イタイイタイ病(カドミウム)、四日市ぜんそく(亜硫酸ガス)、新潟水俣病(水銀)※()内は原因物質

環境保全

環境基本法・・・公害対策基本法を発展させたもの。公害、環境問題に取り組むことが定められている

環境アセスメント(環境影響評価)・・・開発にあたり、環境への影響を事前に調査評価し、被害を未然に防ぐ取り組み

地球社会と私たち

国際連合

平和維持と社会の発展を目的として作られた国際機関。国連とも呼ばれる。平和維持活動(PKO)として紛争地域に平和維持軍(PKF)の派遣などを行っており、日本の自衛隊も参加した。本部はアメリカのニューヨーク、事務局はスイスのジュネーブにある。



↑ニューヨークの国際連合本部

安全保障理事会・・・アメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中国の五大国からなる常任理事国と10か国の非常任理事国からなる。常任理事国は拒否権をもつ。

国連の主な機関
  • UNESCO(国連教育科学文化機関)・・・文化・教育の振興に取り組む
  • WHO(世界保健機関)

    感染症などへの対策に取り組む。人間の健康を基本的人権の一つと捉え、その達成を目的として設立された機関。 1948年設立。本部はスイス・ジュネーヴ。設立日である4月7日は、世界保健デーになっている。
  • UNICEF(国連児童基金)

    子どもたちの権利を守る取り組みを行う
国連について

様々な世界機関

WTO(世界貿易機関)


各国が自由貿易協定(FTA)や経済連携協定(EPA)を結ぶなど自由貿易を推進している。

EU(ヨーロッパ連合)


European Unionの略。欧州連合条約に基づく、経済通貨同盟、共通外交・安全保障政策、警察・刑事司法協力等のより幅広い分野での協力を進めている政治・経済統合体。 経済・通貨同盟については、国家主権の一部を委譲。 域外に対する統一的な通商政策を実施する世界最大の単一市場を形成している。

ASEAN(東南アジア諸国連合)


東南アジアの10カ国からなる地域の政府間組織であり、政府間協力を促進し、加盟国とアジアのほかの国々の間で経済、政治、安全保障、軍事、教育、社会文化の統合を促進している。 ASEANはまた、アジア太平洋地域のほかの国々と定期的に連携している。

APEC(アジア太平洋敬愛協力会議)


Asia Pacific Economic Cooperationの略。「アジア太平洋経済協力会議」のこと。太平洋を囲む地域の経済協力を進める枠組みで、1989年に日本、米国、オーストラリア、カナダ、韓国、シンガポールなど12カ国で発足。91年から中国、香港、台湾が、98年にロシア、ベトナム、ペルーが加わるなどして現在の21カ国・地域となった。

NATO(北大西洋条約機構)


世界の主要国際機関の 一つで、欧州および北米の 30 ヵ国が加盟する政治的・ 軍事的同盟です。 加盟国は、安全保障および防衛の分野において協力して対処する。

平和の実現

核軍縮・・・核拡散防止条約(NPT)や包括的核実験禁止条約(CTBT)の締結など

政府開発援助(ODA)・・・先進国の政府が発展途上国に資金・技術の援助を行う。