これで完ぺき!理科の総まとめ(電流とそのはたらき)
※イラストをクリックするとデジタル教材で学習することができます。
電流の性質
電流と回路
電流
電気の流れ。続けて流れる電気。+極→-極の向きで流れる。
回路(電気回路)
電流が切れ目なく流れる道すじ。
回路シミュレーター(phet)
回路図
電気用図記号を使って回路を表した図。
電気用図記号
実体配線図
実物の形に近い状態で表した図。
電流と回路
直列回路と並列回路
直列回路
直列回路の3Dモデル🔋
並列回路
並列回路の3Dモデル🔌
電流
単位:アンペア〔A〕、ミリアンペア〔mA〕、1A=1000mA
電流計を直列につないで測定する。
Iで表す→Intensity of currentの頭文字
アンペール(1775〜1836年)
電流の単位アンペアは、フランスの物理学者アンペールの名前からつけられました。アンペールは電流のまわりの磁界について研究し、電流の大きさを定義する数式を発表しました。
電流計の使い方
川に例えると水の量
直列回路の電流→全て等しい
並列回路の電流→枝分かれする前と枝分かれした後の和が等しい
直列回路の電流
並列回路の電流
電圧
単位:ボルト〔V〕
電圧計を並列につないで測定する。
Vで表す→Voltageの頭文字
ボルタ(1745〜1827年)
電圧の単位ボルタは、はじめて実用的な電池を作ったイタリアの物理学者ボルタの名前からつけられました。当時電圧計はなかったため、ボルタは電圧の大きさを電流の流れる水溶液に手でさわったときの痛みで測定しました。
電圧計の使い方
川に例えると水のいきおい。(落差)
直列回路の電圧→各部分に加わる電圧の和が全体に加わる電圧と等しい
並列回路の電圧→全て等しい
直列回路の電圧
並列回路の電圧
電流と電圧のまとめ
電流〔A〕 | 電圧〔V〕 | |
直列 | 同 | 和 |
並列 | 和 | 同 |
抵抗と電力
電圧と電流の関係
オームの法則
一つの抵抗器では電流は電圧に比例する。
電流と電圧のグラフ
原点を通る直線となる ⇒ 比例する
抵抗(電気抵抗)
電流の流れにくさ。単位:オーム〔Ω〕
1Ω⇒1Vの電圧がかかるとき、1Aの電流が流れる抵抗の大きさ。
Rで表す→Resistanceの頭文字
オーム(1789〜1854年)
抵抗の単位オームは、ドイツの物理学者オームの名前からつけられました。オームは金属線に流れる電流こ大きさと電圧の関係を調べました。
オームの法則
電圧 V=R×I
電流 I=V÷R
抵抗 R=V÷I
※電圧:V 電流:I 抵抗:R
オームの法則(単位ver)
オームの法則シミュレーター1(pHet)
オームの法則シミュレーター2
物質の種類と電気抵抗
回路全体の抵抗
直列回路の抵抗
全体の抵抗の大きさはそれぞれの抵抗の大きさの和になる。
直列回路の回路全体の抵抗
並列回路の抵抗
全体の抵抗の大きさはそれぞれの抵抗の大きさより小さくなる
並列回路の回路全体の抵抗
導体
金属などの抵抗が小さく、電流を通しやすい物質
不導体(絶縁体)
ゴムなどの抵抗が大きく、電流をほとんど通さない物質
電力・熱量・電力量
電気エネルギー
電流がもつ光、音、熱、力などを発生させる能力
電力
1秒間あたりに消費される電気エネルギー。単位:ワット〔W〕
1Vの電圧を加えて、1Aの電流が流れたときの電力が1W
電圧〔V〕×電流〔A〕=電力〔W〕
ワット(1736〜1819年)
蒸気機関の改良を行い、イギリスの産業革命の立役者となった。電力の単位ワットは、彼の名前からつけられた。
熱量
物体間を伝わる熱を量として捉えたもの。単位:ジュール〔J〕
1Wの電力で電流を1秒間流した時に発生する熱量が1J
電力〔W〕×秒〔s〕=熱量〔J〕
※1J≒0.239cal 1cal≒4.184J 1calは1gの水の温度を1℃上昇させる熱量
ジュール(1818〜1889年)
イギリスの科学者で、電流の発熱作用など、温度と熱量の研究に人生をささげた。熱量の単位は彼の名前からつけられた。
電力量
消費する電気エネルギーの量。単位:ジュール〔J〕、ワット秒〔Ws〕、ワット時〔Wh〕
1Wの電力を1秒間使ったときの電力量が1J
1Wの電力を1秒間使ったときの電力量が1Ws
1Wの電力を1時間使ったときの電力量が1Wh
電力〔W〕×秒〔s〕=電力量〔J〕
電力〔W〕×秒〔s〕=電力量〔Ws〕
電力〔W〕×時間〔h〕=電力量〔Wh〕
電流の正体
電気の力
電気の間にはたらく力
静電気(摩擦電気)
静電気シミュレーター1(pHet)
静電気シミュレーター2(pHet)
同じ種類の電気を帯びた物質→しりぞけ合う
異なる種類の電気を帯びた物質→引き合う
電子
-の性質を帯びた粒子。電流の正体は電子が-極から+極に向かう流れ。
電気的に中性
電気を帯びていない状態
はく検電器
金属中の電流の正体
放電
たまっていた電気が流れだしたり、空間を電気が移動する現象。
真空放電
気圧を低くしたときに空間を電流が流れる現象
クルックス管
電子線
放電管、クルックス管に電圧をかけた際に陰極から電子が放出されることでできる光の線。
電流を流していないとき
電流を流しているとき
金属に電圧を加えると、電子が-極から+極へ移動し、電流が流れる。
放射線とその利用
放射線
電子線やエックス線など大きなエネルギーをもち、大量に浴びると人体に有害だが、X線のように医療分野で使われたりもする。
レントゲン(1845〜1923年)
ドイツの物理学者で、X線の透過力を利用して、骨の撮影を成功させた。右の写真はレントゲンが撮影した手のX線写真。
放射能
放射線を出す能力
放射性物質
放射線を出す物質
いろいろな放射線
電流と磁界
棒磁石と磁界
磁力
磁石の極と極や、極と鉄粉のあいだにはたらく力
磁界(磁場)
磁力がはたらいている空間
磁界の向き
磁界の中の各店で磁針のN極がさす向き
磁力線
棒磁石まとめ
棒磁石のN極は北、S極は南を向く
異極 → 引き合う、同極 → 反発する
磁力線の向きは、N極 → S極
磁力線の密度が高いほど、磁力は強くなる
磁界シミュレーター
電流による磁界
①電流のまわりの磁界
電流(導線)を中心に同心円状になる。磁界の向きは「右ねじの法則」で確かめる。
電流が大きくなると、磁力も強くなる。
一本の電流と磁界
右ネジの法則
電流の向きを右手の親指の向きに合わせたとき、残りの四本の指が向いている方向に磁界が発生する。
コイルのつくる磁界
右手の4本の指を電流の向きに合わせると、親指が磁界の向きとなる。
コイルの磁界
磁界の強さ
- 電流が強くなるほど、磁界の強さが強くなる。
- コイルの巻き数を多くするほど、磁界の強さが強くなる。
コイルの磁界シミュレーター
電流と磁界と力
磁界の強い方から弱い方へ力がはたらく
受ける力の向き
- 電流の向き 逆 → 力の向き 逆
- 磁界の向き 逆 → 力の向き 逆
受ける力の大きさ
- 電流 強 → 力 大
- 磁界 強 → 力 大
- コイルの巻き数 多 → 力 大
フレミング左手の法則
左手を上図のようにし、人差し指を磁界の向き、中指を電流の向きに合わせると親指の方向に力が発生する。
モーター
磁界中のコイルを電流の向きを変えることで回転させる装置。
モーターのしくみ
モーターのしくみ3Dモデル
整流子
コイルに流れる電流の向きを逆にするしくみ。
電磁誘導
コイルの中の磁界を変化させると、コイルに電圧が生じる現象。電磁誘導によって流れる電流を誘導電流という。
電磁誘導シミュレーター
磁石を動かす向きを逆にすると、流れる電流の向きも逆になる。
動かす磁石の極を変えると、流れる電流の向きも逆になる。
- 磁石を動かす速さが速いほど、流れる電流は大きくなる。
- コイルの巻き数が多いほど、流れる電流は大きくなる。
- 磁石の磁力が強いほど、流れる電流は大きくなる。
ファラデー(1791〜1867年)
イギリスの物理学者で、モーターが動く原理を発見した。また、2つのコイルを巻いた鉄製のリングを使って、電磁誘導の現象を発見した。
直流と交流
直流
一定の向きに一定の強さで流れる電流。
交流
向きや強さが絶えず変化している電流。1秒当たりの電流の向きの変化の回数を周波数という。
※家庭は100Vの交流、周波数の単位はヘルツ〔Hz〕
※西日本は60Hz、東日本は50Hz