これで完ぺき!理科の総まとめ(運動とエネルギー)
※イラストをクリックするとデジタル教材で学習することができます。
水中の物体にはたらく力
水圧
水の重さによる圧力。あらゆる方向からはたらく。深さが深いほど水圧は大きくなる。
水圧シミュレーター(pHet)
浮力
- 水中の物体が受ける上向きの力
浮力の大きさ=空気中の重さ-水中での重さ - 水中に沈んでいる体積が大きくなるほど、浮力は大きくなる。
- 浮力の大きさ≠沈んでいる深さ
力の合成・分解
力の合成
2つの力と同じはたらきをする1つの力を2つの力の合力という。合力を求めることを力の合成という。
力の合成のパターン
- 一直線上で向きが同じ
- 一直線上で向きが反対
- 2つの力が一直線上にない
3の解き方
※ 2力の合力はその2力を表す矢印を2辺とする平行四辺形の対角線として表される。これを力の平行四辺形の法則という。
力の合成シミュレーター(pHet)
力の分解
1つの力を2力に分けた力を分力という。分力を求めることを力の分解という。分力はもとの力を対角線とする平行四辺形の2辺で表される。
斜面による力の分解
斜面では重力が斜面に平行な力と斜面に垂直な力に分解される。
物体の運動
運動
時間がたつにつれて物体の位置が変化する現象。速さと向きの2つの要素からなる。
速さ | 向き | 例 |
〇 | ✕ | フリーフォール |
✕ | 〇 | 観覧車、扇風機の羽 |
〇 | 〇 | ジェットコースター |
✕ | ✕ | エスカレーター |
変化するものを〇、変化しないものを×で表す。
速さ
単位時間に物体が移動する距離で表す
平均の速さ
速さが一様であったと仮定して求めた速さ
瞬間の速さ
ごく短い時間の移動距離から求めた速さ
運動の記録
ストロボスコープ
一定の時間間隔で発光する装置。
記録タイマー
一定の時間間隔で打点を記録する装置。
まさつのないときの運動(力がはたらかないときの運動)
まさつのないとき、物体に力を加えると等速直線運動をする。
等速直線運動
一定の速さで直進する運動。移動距離は時間に比例する。(例)カーリングのストーン
慣性
物体がその運動を続けようとする性質。
慣性の法則
物体に力がはたらかないときの運動の法則
1. 静止している物体 → いつまでも静止しつづけようとする(例)だるま落とし
2. 運動している物体 → 等速直線運動を続ける(例)動く歩道、カーリングのストーン、スケート
斜面を下る台車の運動(力がはたらき続ける運動)
- 運動の向きに力がはたらき続ける → 加速する
- 運動と逆向きに力がはたらき続ける → 減速する
- はたらく力を大きくする → 加速(減速)する割合が大きくなる
※自由落下→物体が真下に落下するときの運動
物体間での力のおよぼし合い
力と運動シミュレーター(pHet)
作用・反作用
作用・反作用の法則
物体に力を加えると物体からも力を受ける。加える力と受ける力は大きさが等しく、向きが反対になる。(例)垂直抗力
※つり合う力との違い
- 作用・反作用の力 → 2つの物体にはたらく力
- つり合う力 → 1つの物体にはたらく力
力のつり合い(復習)
2力がはたらいているが物体が動かないとき、その2力はつり合っているという。
力がつり合う条件
- 2力の大きさが等しい
- 2力の向きが反対である
- 2力が同一直線状にある
(例1)綱引きで綱が動かない状態
(例2)重力と垂直抗力
(垂直)抗力
摩擦(まさつ)力
仕事とエネルギー
仕事
力の大きさと動かした距離から求める。単位:ジュール〔J〕
仕事〔J〕 = 加えた力〔N〕 × 動いた距離〔m〕
※「つり合う力」の図は動いていない状態だが、上図は等速直線運動をしている状態。
道具を使った仕事
滑車やてこ、スロープなどの道具を使っても仕事の大きさは変わらない。これを仕事の原理という。
定滑車と動滑車
動滑車
必要な力は半分になるが、力を加える距離は2倍になる。※定滑車は力の向きを変えるだけ
スロープ(斜面)
傾斜がゆるやかなほど、力を加える距離が長くなる。
てこ
支点、力点、作用点の位置によって必要な力と力を加える距離が変わる。
仕事の能率
仕事率
単位時間にする仕事。1秒間に1Jの仕事をする時の仕事率を1J/秒(ジュール毎秒)、もしくは1W(ワット)とする。
仕事率〔W〕 = 仕事〔J〕÷ 仕事にかかった時間〔秒〕
エネルギー
他の物体に仕事をする能力
力学的エネルギー
位置エネルギー
基準面より上にある物体がもつエネルギー
- 物体の位置が高いほどエネルギーは大きくなる
- 物体の質量が大きいほどエネルギーは大きくなる
運動エネルギー
運動する物体がもつエネルギー
- 物体の速さが速いほどエネルギーは大きくなる
- 物体の質量が大きいほどエネルギーは大きくなる
力学的エネルギー保存の法則
力学的エネルギーの総和が常に一定に保たれること
力学的エネルギー保存の法則シミュレーター1(pHet)
力学的エネルギー保存の法則シミュレーター2(pHet)
ガリレオ・ガリレイ(1564〜1642年)
イタリアの物理学者、天文学者、数学者、哲哲学者。思考実験によって、摩擦や空気抵抗がなければ金属球は等速直線運動をし続けると考えました。他にも振り子の等時性や落体の法則の発見、自作の望遠鏡で月の凹凸や木星の衛星、太陽黒点などの発見、宇宙の中心に地球があり、周りを惑星が回っているという天動説の考えに疑問を持ち、太陽を中心にして地球を含む惑星が周っているという地動説を提唱するなど、様々な功績を残し、「近代科学の父」とも呼ばれています。
エネルギーの移り変わり
いろいろなエネルギー
- 力学的エネルギー
- 電気エネルギー
- 熱エネルギー
- 化学エネルギー
- 音エネルギー
- 光エネルギー
- 核エネルギー
- 弾性エネルギー
エネルギーの移り変わり
エネルギー保存の法則
エネルギーが移り変わっても総量は変化しない。
エネルギーの変換シミュレーター(pHet)
変換の効率
エネルギーが移り変わる際、すべてのエネルギーが変換されずに一部が熱エネルギーなどになる。電球→蛍光灯→LEDの順に変換効率が高くなる。
熱の伝わり方
(熱)伝導
熱源から直接熱が伝わること。
対流
気体や液体があたためられて移動し、全体に伝わること。
(熱)放射
物体から熱エネルギーが放出されること。
いろいろな発電方法
放射線の人体への影響
電子線やX線など大きなエネルギーをもち、大量に浴びると人体に有害だが、X線のように医療分野で使われたりもする。自然界にも一定量存在している。